Author: shiroku

  • 2023年振り返り

    2023年振り返り

    2023年もあっという間でした。 この年末年始は今後のビジネス展開の視察も兼ねて某北欧の国に来ております。 時差のため現地時間はまだ大晦日のお昼過ぎですがこの1年を振り返ってみたいと思います。 1月 ODE/ODM 候補企業リストアップ第一段 雲仙普賢岳の無人化施工現場を視察 次期ソフトのロギング環境実装 昨年秋からの新規営業を継続実施 2月 PdM 採用面談 西海岸の競合スタートアップと意見交換 国交省   自動施工機械・要素技術SWG(第1回) AEA 受賞 (https://arav.jp/news/release/307/) 昨年12月に申し込んだ 啓林館ビルの本契約調整を開始 3月 Product Team 内で営業チームの立ち上げを開始、新規営業を徐々に引き継ぎ シリーズAラウンドにおいて4億円の資金調達を実施 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000058931.html) 未踏会議2023 登壇 国交省 自動施工機械・要素技術SWG(第2回) 4月 東亜建設工業との取り組みが発表 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000058931.html) Product Team 4期 体制 説明会 5月 伊藤忠と矢崎総業との取り組みが発表 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000058931.html) CSPI 出展 ハッピーアワーの開催が決定 毎月第一金曜日 15~16時 信託型SOのニュースがベンチャー界隈を駆け巡り影響を受ける Product Team 内で生産チームの立ち上げを開始 人員減となった自動化チームのサポートを開始 6月 北海道 未来展示会…

  • 2022年振り返り

    2022年振り返り

    2022年もあっという間でした。 最近話題になった以下 ChatGPT の力も借りつつ1年を振り返ってみたいと思います。 大晦日ということで1年の振り返りを行いたい。しかし何も思い出せない。。ということで、過去の Tweet をTweepyで自動取得して、pyChatGPT を使って要約するスクリプトを書きました。以下、Githubにて公開しております。これで安心して年を越せますね😌 pic.twitter.com/8OpxCplG38 — shirokunet (@shirokunet) December 31, 2022 以下 2つに分けて記述していきます。 [ChatGPT-Twitter] Twitter 投稿文章より ChatGPT にて自動要約。多少文章が変でもあえてそのまま掲載。 人が補足なり、Twitter投稿して無いイベントは箇条書きスタイルで記述。 1月 [ChatGPT-Twitter] 1月に初詣を行い、その月中にも根津神社に行ったり、昔書いたコードを見直したり、PythonPilotを使用してperceptionを実装したり、T横イン開発を行ったり、デモを行いたいと思ったりしました。1月中には言いづらいこともありましたが、それを躊躇せずに伝えることが大切だと感じました。また、1月中に横浜や現場に行ったり、宿に滞在したりしました。その際には、宿にある作業ディスプレイを壁に戻すことで作業を行ったり、現場近くであることもあり、宿の選択肢が1つしかなかったりしました。また、doogさんの製品が好きであることも明かしています。さらに、1月中には採用を優先して忙しくしたり、年度末納期集中問題に直面したり、健康と安全を第一に考えたりしました。その月末には、田中氏に誘われてGITAIさんを見学に行ったり、can hackスキルが足りずに悔しかったり、ツヨツヨファームエンジニアに見に来てもらったり、1 on 1を完了したりしました。 GITAI見学大変貴重でした。米国に移りましたね。今後も交流したい。 過去実装に助けられることがよくあります。Github大事。 1月から初めて1on1を開始して今でも続けています。 2月 [ChatGPT-Twitter] 2月には、ロボットを一点物のものにすることで性能を高める方法について考えました。また、量産を避けつつスケールすることも考えられると感じました。さらに、自作ADASを楽しんでいることや、自動車と違って建機においては多品種少量が課題であることを感じました。コマツ小川社長とも意見を交わし、地道に他品種少量のアーキテクチャを構築することを決めました。また、2月には採用イベントで4分ピッチを行いましたが、年度末には納品に追われることもありました。さらに、systemdが便利だと感じ、そとろぼに参加することもありました。現場出張先であるため、そとろぼには全部参加できず、飛び入りLTを行うこともありました。また、週末には編み物をしたり、出待ちヌッコをしたりすることもありました。2月の最終日には、ARAV2期の最終日であり、メンバーの皆さんが怒涛の納品をこなしたことを感じました。 ARAVの業務の特性上、閑散期と繁忙期があることがわかってきました。36協定において時間外が45時間を超えられるのは年6回までですが、10~3月としています。 納品数が少ないことに甘んじて機械の内部で走らせるスクリプトを service 化していなかったのですが、納品担当の属人化を防ぐために systemd 導入を促進していきました。 3月 [ChatGPT-Twitter] 3月には、第3回フィールドロボティクス勉強会(そとろぼ)を京都駅前で開催することを決めました。この集まりは、事前の知識がなくても参加できるゆるめの集まりで、現地参加を積極的にお願いするハイブリッド開催です。また、缶サットや小型船ロボットの実機展示も予定されています。さらに、チームのメンバーが個性豊かになりつつあることを感じました。2月分の1 on 1もでき、holaspiritに実装しているところもありました。しかし、会社に戻ったら社内ニートになっており、全員優秀で急に仕事が無くなってしまいました。このような時には、自然と中経を考えるようになるという言葉を思い出しました。そのため、ARAVは事業拡大に伴いCFO候補を募集しています。また、ロボット業界では「所詮一人でできることは限られている」という言葉を定期的に思い出すことが重要だと感じました。3月19日には、途中参加OKであることを知り、そとろぼに参加しました。そこで、NETWORKトラフィックの管理がARAVでも最近ホットな話題であることを知りました。自動起動管理についてはservice派であると感じました。さらに、jetpackとros distributionのずれについても議論されました。 久々のそとろぼ開催。現地出席はできなかったもののリモート越しにフィールドロボティクスを楽しめました。 納品が落ち着くにつれて、2022年度の組織を考えるようになります。元々存在していた Corporate Team はそのままに、それ以外の営業や技術を Product team としてワンチームに。少人数な組織として機動力のあるホラクラシー型の組織にチャレンジ。トップライン成長を目的として…

  • 2021年振り返り

    2021年振り返り

    早いもので地元沖縄から上京して10年が経ちました。 2021年もあっという間でした。 果たして去年立てた目標は達成できたのか? 振り返ってみたいと思います。 1~3月 元旦から納品向けの開発。油圧で動くミニチュア建機を遠隔化。 建機メーカーの諸岡へスマホでキャリアダンプを遠隔操作できるシステムを提供。 油圧ショベルの繰り返し掘削動作の自動化プロトタイプを発表。 東大IPCから第三者割当増資による6300万円の資金調達。 大型草刈り機の自動運転プロトタイプを発表。 知らない子供のキックボードを修理。 ARAV初の正社員ジョイン。これまで関わりの無かった人をいきなり社員として雇用するのは初めて。 ARAV1期目終了、2期目スタート。就業規則の導入が完了。 4~6月 業務委託6名卒業。Web、Edge-Soft、Edge-Hard、Back Officeチームから、技術開発、先行開発、営業広報、総務の4チームに再編成。 フルタイム2名ジョイン。営業に1名、総務に1名。 就業規則導入に伴い、業務委託4名をアルバイトに切替。 ミニチュア建機の遠隔操作体験を開始。 技術開発チームより、建機の遠隔操作装置「Model V」を提供開始。 会計事務所、法律事務所、社労士事務所との連携体制が整う。白久から全てのバックオフィス業務の引き継ぎが完了。 7~9月 技術開発にフルタイム1名ジョイン。営業のボランティアメンバー1名卒業。 建機の遠隔操作ラボをオープン。述べ50名以上の顧客が見学に。 消防と遠隔建機の合同訓練を実施。 そとろぼ! 第2回フィールドロボティクス勉強会オンラインを企画、開催。 電動車椅子のCAN解析に成功。非公開なCAN通信の分析・リアルタイム制御技術を確立。 先行開発チームより、FRJ Open Construction Simulator との連携事例を発表。SILS による上位レイヤー検証環境のスタンダードになり得るか。 1千万円の融資を実行。 NHK サイエンスゼロに取り上げて頂く。ディレクターのMさんと10数年ぶりに会えた。 テレビを見た知らないおじいちゃんから短編小説をもらう。 SUBARUの在職期間1年5ヶ月を超える。こんなに長いのは久しぶり。まだまだ続けそう。 10~12月 先行開発のメンバーに誘われ、World Robot Summit に参加。お手伝いしたチームが優勝。素晴らしい。 総額7000万円 NEDO STS に採択される。 rosboad で遊ぶ。更新頻度少ないので良い所だけ取り込もうかな。 Model V をオフィスでせっせと組み立て。技術開発2名、営業1名、私の4名で頑張りました。 建機の免許、車両系建設機械運転のライセンスを取得。…

  • 2020年振り返り

    2020年振り返り

    主にTwitterなどの情報をまとめた個人的なメモです。 2020年は人生3度目の会社設立の年となりました。 1~3月 東大がスタートアップ向けにオフィスを提供していると聞き、埼玉県川口市から東京都文京区に引っ越す。※引っ越した後に入居審査があると知り焦った。 FRJでエントリーしていた ANA AVATAR XPRIZE 予選通過。しかしスポンサー予算が頓挫になり活動を停止する。 FRJの活動拠点をTechShop東京に構える。一ヶ月後に閉鎖する。 つくばミニメイカーフェアに出展。静岡県にあるスケール重機を、茨城県つくば市の会場から遠隔操作。2日間で約100名の親子に体験してもらった。 フィールドロボティクス勉強会第二回を開催予告。コロナの影響で中止とした。 自動運転AIチャレンジの仲間を募集。複数人で discord と Gitlab にて開発していたが、動かすまでの敷居が高く思ってた以上にコラボレーションが進まず参加を断念。 法人を設立する前に、お世話になっているエンジェル投資家に共同創業者候補2人と面談。「スタートアップ目指すならフルタイムでコミットしないメンバーは株主になるべきではない。」と指摘され、話し合いを重ねた末に私1人で創業することに決定する。 4~6月 建機の遠隔・自動化機器を提供するARAV株式会社を東京大学に法人登記する。設立と同日にインキュベーション施設である東京大学FoundXに入居する。 ROS2で1/14スケール小型建機をTB3をベースに作る。 FoundX馬田さんにセールスを習う。コールドメールを送ってみた。 実物の建機をインターネット経由で遠隔操作するMVP(minimum viable product)を完成させる。 PRTIMESで遠隔操作の実績を公開。会社の公式HPに問い合わせが殺到する。 このままでは1人では仕事が回せないと判断。人生経験豊かた周囲のエンジニアに相談し、リモートワークの人材をTwitterで募集することに。 7~9月 7月、役員1名+パートタイムエンジニア5名+アドバイザー1名、計7名の体制になる。 米国法人の登記を抹消、資金調達に向けてVCとの面談を進め始める 9月、バックエンド2名、ROSエンジニア1名参加。1名抜けて計9名の体制になる。各エンジニアと個別でやり取りしていたのをやめ、Webチーム、Edge-Softチーム、Edge-Hardチームの3つの組織を作り、社内discordを立ち上げる。 10~12月 10月、Back-Officeチームを新設。人材募集から手を付けてもらう。 ハードウェア人材集めに苦戦。 31歳になりました。 伊藤忠TC建機との協業が発表。 11月、Back-Officeチームの快挙により、ハードウェアエンジニア2名、フロントエンド1名が参加。 業務拡大により、オフィスをFoundXから東京大学南研究棟アントレプレナーラボに移設。 12月、Back-Officeチームに2名参加。メンバー数が私を除いて計14名となる。 2021年やること スタートアップとして最初の資金調達を締結する。 サポート体制を充実させるためにフルタイム人材を雇う。 最初の建機の自動運転商品を発表する。 建機の遠隔操作商品を標準化しβ版をリリースする。 振り返ると1~3月はFRJの活動が軒並み撃沈でした。4月にARAV株式会社を設立してからはFRJの活動はお休みしております。 ARAV株式会社の事業は1期目としては悪くないスタートを切れました。法人設立と同時にFoundX入居できたのが大きかったです。優秀な同期に囲まれて毎週の進捗報告がいいプレッシャーになりました。やるべき事にフォーカスできました。特に7月以降は顧客数が増加し一気に忙しくなりました。この頃から土日もぶっ通しで仕事をしています。急激にメンバーも増え、今では14名が関わるプロジェクトとなっています。私自身、高専ロボコン以降、10名を越えたメンバーを率いてのプロジェクトは初めてです。力を合わせて顧客に最大価値を提供できるよう頑張ります。 2021年もよろしくお願いします:)

  • 2019年振り返り

    2019年振り返り

    日記、カレンダー、写真、Twitterなどの情報をまとめた個人的なメモです。2019年は30歳になった節目の年になりました。 1~3月 米国滞在2年目がスタート。 毎年ラスベガスに開催されているCESに参加。数え切れないほど多くの自動運転ベンチャーが存在していることを実感。 過去の転職エッセイ?を投稿。 義弟の結婚式に参加するため1週間ほど一時帰国。 Tier4見学。お忙しいなか加藤先生にピッチした。 お世話になっているエンジェル投資家と面談。UCバークレーのインキュベーションSkyDeckへの参加を検討。 1年間通ったUCSCのプログラムを修了。 4~6月 創業した米国法人にインターン(OPT)するという形で学校卒業後も米国滞在資格を維持した。 米国法人の1期目終了に向けて法人口座を作る。 1期目の自社開発の成果を公式WEBサイトにまとめた。 お隣のSanjose にて Perfume Liveを観戦。 毎年恒例、UCバークレーでのTech Chrunch Robotics Sessionに参加。 Sunnyvale在住の友人宅にて沖縄県人会に誘われる。A氏と知り合い自作した自動運転システムを国内クライアントに紹介してもらえることに。 自作の自動運転システムの一部をPythonPilotとして公開。 高速道路以外での自動運転システム開発を進めるためにRTK-GNSS(RTKLIB)の試験を開始。 自動運転のバックアップに必要な遠隔操作システムの開発を開始。Tier4のTechBlogを参考にし時雨堂社のmomoをベースにすることに。 遠隔操作ラジコンの開発記録をTwitterに公開したところDMにてM氏から連絡。遠隔でプロジェクトのお手伝いすることに。 A氏とM氏のクライアントが同じ方だということがわかる。またそのクライアントはスケルトニクス時代に2度会ったことがある方だった。建築・土木分野が人手不足であることを知る。 日本との遠隔でのお仕事が忙しくなってきたため半年前倒しして帰国することを決断する。もともと米国でビジネスをまわせなければ資金的な意味で2年がタイムリミットだった。 ヨセミテ国立公園にて家族と1泊2日の小旅行。 7~9月 7月に設立したYanbaru Robotics Inc.が二期目を迎える。当初目指していた自動運転トラックのプロジェクトは一度凍結し、建築・土木分野の自動化へピボットすることに。 JTPAでプレゼンの機会を得る。これまでのキャリアについて約90分講演した。 アパートは半年毎の契約だったため、2月に入居したSanta Claraのアパートを7月いっぱいで退去。 アパートの退去手続きを終え、大人2人分の荷物をスーツケース4個にまとめる。 スーツケース3個を友人宅に預かってもらい、1週間アリゾナ州とNY州へ旅行。 旅行後はCA州に戻って荷物を受け取り日本へ帰国。1年半の米国生活を終える。 帰国後は大宮のウィークリーマンションで成果物を組み立て、静岡で納品。 川口市に引っ越す。 湘南の自動運転実証実験を見に行く。帰ってヌッコカーを作った。 ラジコン重機を遠隔化するキットを作る。 10~12月 建設ロボットシンポジウムにてラジコン重機の遠隔操作をデモ。福岡から静岡のミニスケール重機を操作する。 台風19号で最寄りの河川が氾濫。暴雨の中1時間歩いて高台の小学校に避難、宿泊を経験する。 CEATEC、東京モーターショーを視察。 中古ルンバを魔改造するTweetを多くの人に見て頂く。 稲見先生の「論破より仲間を増やすことの方が大切」という言葉に強く共感する。 田中さんがTwitterで募集をしていたつくチャレ安全管理者に志願。初めてつくばチャレンジに参加する。 元奈良高専で高専ロボコンに参加されていた川節さんにScrambleのお話をつくチャレ会場で聞く。 フィールドロボティクスに特化した情報交換コミュニティ、学生・若手技術者の支援団体を設立することを決める。 羽田さん主催のIoTを考える会に出席。日本に帰ってきて初めてYanbaru Roboticsの事業内容をピッチした。スケルトニクス時代とは違った反応に驚く。自動運転分野は一見地味だが具体的に一緒に仕事をしたいという話を2件頂く。 ROS2を触りだす。ESP32をTeleop。…

  • Published RCVehiclePy on github

    Published RCVehiclePy on github

    Repository https://github.com/shirokunet/RCVehiclePy Videos

  • Run WebRTC Native Client Momo on Raspberry Pi 3B

    Run WebRTC Native Client Momo on Raspberry Pi 3B

    Goal Download momo binary and run on Raspberry Pi 3B to see a Pi’s camera image on Host PC. Environment Server: Raspberry Pi 3B Client: X220 (Ubuntu 18.04) Momo: 19.07.0-rc0 Setup Camera Connect a camera to Pi $ vcgencmd get_camera supported=1 detected=1 # Should be like this Setup Library $ sudo apt-get install libnspr4 libnss3…

  • Raspberry Pi 3B Setup

    Raspberry Pi 3B Setup

    Goal Install Lite Raspbian on Raspberry Pi 3B, and connect to Pi from Host PC using SSH. Environment Host PC: Ubuntu 16.04 Client PC: Raspberry Pi 3B Prepare SD card using Host PC Get Etcher to burn the image file. Get the Raspbian Stretch Lite from raspberrypi.org. Burn zip image file to a blank SD…

  • Robust Highway Lane Segmentation Based on LaneNet Trained BDD100K

    Robust Highway Lane Segmentation Based on LaneNet Trained BDD100K

    This is my final report of TensorFlow class at UCSC. Abstract In this report, we describe that how to prepare dataset and improve the performance of the CNN based lane segmentation by using transfer learning. In addition, we evaluate and compare four types of the methods for lanes segmentation such as the simple rule based…

  • ベンチャーを始めるあなたへ、何度でも挑戦を続けるために。大企業へ転職した私が伝えたいこと。

    ベンチャーを始めるあなたへ、何度でも挑戦を続けるために。大企業へ転職した私が伝えたいこと。

    2018年2月の終わりに、学生時代にお世話になった方から連絡があった。 今回大学発ベンチャーの特集をやっておりまして、エッセイをお願いしたく思いました。雑感で構いません。堅苦しいものでなく会社をやって見てどうだったのかの思いを語っていただきたいのです。いかがでしょうか。是非ともお願いしたいと思います。 今会社を離れられたので、逆にお時間が取れるかなと思ったのと、立ち上げて少し距離を取られた現在なら書けることがあるのではと思った次第です。 実は離れられたこと自体もこれからベンチャーをされる方の何か参考になるのではと思いました。 内容は、私の学生起業をしてから大手メーカー企業に就職するまでの経験を、情報処理学会へ寄稿するというものである。 たくさんの方に応援してもらい助けられた会社だったので、何か少しでもできることがあればと思い返事を受けることにした。 連絡がきて約1ヶ月後に原稿を提出した。 カリフォルニア州に住んでいたため本誌を手に取って中身を見ることはできなかったが、 CiNiiを見る限りでは無事に出版されたようだ。 執筆時と現在とで状況が変化したことがある。 それは寄稿後しばらくして米国で法人登記をしたことだ。 6月のはじめ、シリコンバレーきて4ヶ月くらい手伝っていたロボット系スタートアップが突然解散した。それから数日後、自分の会社の登記手続きを現地の弁護士に頼んで進めることにした。で、さきほど登記が完了したらしい。 — レイエス@自動運転(Lv2)を米国で1人で作っている人 (@shirokunet) July 25, 2018 今回、心境が変わった点がいくつかあるのをきっかけに、寄稿した内容を加筆修正、文字数制限でお蔵入りになった話、またブログらしくラフな文章も交えつつ公開することにした。 はじめに 昨今、GoogleやFacebookをはじめとしたスタートアップが注目されるなか、日本の新卒就職人気企業ランキングでは上位のほとんどを大企業が占めている。 ベンチャーを成功させた先に多額のリターンが待っているのは学生であっても知っているが、日本の開業率は世界と比べて決して高いとは言えない状況だ。 修士在籍時の同級生二十数名中、進路先に起業を選択したのは私だけだったので感覚としても頷ける。 何も特別ずば抜けた能力を持った学生だったわけではない。 学生時代に所属していた学会で賞を取ったことは一度もなく、上京前にバイトして貯めた金はあっという間に底をつき、学費と生活費を賄うために奨学金を借り、成績優秀者ではなかったので返済免除のような措置は受けていない。 ごく一般的な学生だったと認識している。 一方で起業セミナーは活発に開かれ、学生起業コンテストなるものも各地で開催されている。 参加する学生もいるし、興味がないわけではないようだ。しかしながら多くの学生はそのまま就職という道を選ぶ。 なぜ起業する人は少ないのだろうか? ある人は、他国と比べて助成金や投資家からの資金が足りないからだという。 またある人は、リーンスタートアップ、シリコンバレー式などの経営手法を例に挙げ、上場や買収などのエグジットをどう成功させるかを語ってくれる。 しかし、それらのアドバイスは起業した会社をいかに成功させるかに焦点が当てられており、実際に事業を興す個人の立場がおざなりにされている。 個人が起業を志さない限り新しい会社は生まれないのである。 実際に私は学生で起業という選択をしたが当時感じたのは、いかに顧客を獲得するか・資金を集めるかということではなく、ただ漠然とした将来への不安だった。 もし失敗したらこの先どうなるのだろう… そんなときに無難な対処法が長いものに巻かれる精神、起業という不安な選択を避け、たとえ興味は無くとも周りと同じ就職という道を進む。 そうしてチャレンジする人は自然といなくなってしまう。 この状況は“安全設備が搭載されていない小型ボートで嵐の海に向かう”のと同じだと思う。 起業するということは普通なら避けてしまうような荒れ狂った海に向かっていくようなものだ。 このような状況で例えるなら、国は補助金で強力なエンジンを用意してくれ、投資家は成功確率の高い操縦方法を教えてくれる。 しかしながらその小型ボートには救命胴衣はないし、予備のゴムボートも搭載されてない。 航行中に高い波に襲われ船が転覆したときは? 嵐の中で大型船にぶつかってしまったときは? 昔と比べて随分起業がしやすくなったと言うが、ボートに搭載されている安全装置があまりにも貧弱であるために若者が起業から遠ざかっていると考える。 しかし、自分自身で安全装置を搭載し、不慮の事故への対処方法を用意することで、致命傷を避けることは可能である。 ここでは起業にチャレンジする若者に向けたサバイバル術を起業前、運営中、撤退時の 3 段階に分けて紹介したい。 まずは情報収集から 就職すると決めたらまず多数の企業に応募しなければならない大変さはあるが、同級生や OBOG と情報交換をしつつ就活を進めることができる。 一方で、起業する場合は自らの足で情報を収集しなければならない。 私の場合は在籍していた学校のベンチャー支援施設を利用した。 ほかにも公的なインキュベーション施設を利用する手もある。…